2014.7.8

日本維新の会が分党して、「次世代の党」が結党されようとしています。
「民族系」の寄せ集めと言ってしまえばそれまでですが、「反・民主党」「反・左翼」の受け皿として期待されながら、何も出来なかった「たちあがれ日本」の二の舞を演じることが目に見えています。
では、なぜ「次世代の党」が期待できないのか、過去を振り返りながら説明したいと思います。

「たちあがれ日本」は、平成22年4月、平沼赳夫らの民族系の国会議員達―自民党不人気で見切りをつけた議員達―によって、結党されました。いわゆる新党ブームの風も吹かず、さしたる注目は浴びませんでしたが、民族系の思想を持つ人達からは熱烈な支持を集めました。
与謝野馨の共同代表に首を傾げましたが、拉致問題担当大臣であった中山恭子が入党したこともあり、自民党の内紛にうんざりした国民にとっては、一服の清涼剤となりました。その意味では、確かに政界に一石を投じました。

また、東京都知事の石原慎太郎が“応援団長”を自任したので、憲法改正につながる“起爆剤”になるのではと淡い期待も集めました。その後、地域政党ブームに追随するがごとく、石原の参加をもって「太陽の党」を結党したものの、5日後に解党し直ちに橋下徹の「日本維新の会」に合流するという目まぐるしさ。
そして、今度は、江田憲司率いる「結いの党」の合流に関して、自主憲法制定をめぐる意見の相違から「日本維新の会」を分党し、新しく「次世代の党」を結党する予定となりました。
ここまでが、「たちあがれ日本」結党から、現在にいたる大まかな流れとなります。

ここで、平成24年4月25日に「たちあがれ日本」が発表した<自主憲法大綱「案」>について、分析してみます。既に解党した「たちあがれ日本」ですが、その憲法観は「次世代の党」に引き継がれるはずなので、おろそかにはできません。

以下、ブログ管理人の分析です。
1、自主憲法制定の論拠となる「憲法無効論」が雑すぎて、国民の広範な支持は期待できない。憲法の「無効」のはずなのに、ときに「破棄」を言い出す不自然さ。無効と破棄の同趣旨なのか違うのか不明瞭。

2、<自主憲法大綱「案」>は発表するも、自主憲法「草案」の発表はない。自民党という大所帯と比べれば、意見がまとまりやすい少人数の政党でありながら(しかも自主憲法制定を看板としていたのに)、草案の作成すらできないという怠慢ぶり。(結党してから2年間は寝ていた?)

3、<自主憲法大綱「案」>の内容が酷すぎる。現行憲法をなぞっているだけである。「国民主権」「平和主義」「基本的人権の尊重」などはほぼ変わらず、保守主義とかけ離れた「案」である。「憲法裁判所」という危険な裁判所は作るくせに、「軍法会議」は一顧だにしていない。

、「男系男子による皇位継承」は良いと思うが、皇室典範を憲法の下位に置こうとする。これは、現行憲法と同じであり、大きな欠陥である。皇室典範は、日本の“コモン・ロー”であり、憲法の下位とするのは間違いである。

結党まぢかの「次世代の党」は、いまさら「自主憲法研究会」を始めるという状態です。結党に参加予定議員のサイトやブログを読んでも、現行憲法の問題点は散々あげつらうのに、新しい憲法の姿形を論じたもののはほとんどありません。

以上より、「たちあがれ日本」の流れを組む「次世代の党」も、スローガンの掛け声だけで終わることでしょう。もう、民族系の政党に幻想を抱いてはなりません。悔恨が残るだけです。

さらに、拙ブログで取り上げた<江口克彦の「憲法改正・江口私案」>の江口克彦が、7月3日、「自主憲法研究会」の会合に参加し、先々の合流に含みを持たせているとのことです。
おまけに、アントニオ猪木が結党に参加しそうですが、これは猪木が日本維新の会の候補者になるにあたって、石原慎太郎の強い後押しがあったからだそうです。米国のレーガン元大統領は俳優出身でしたから、こうした他分野からの議員を全否定する気はありませんが、そろそろこうした人気取りのようなことは止めたほうが良いと思います。
改めて言います。「次世代の党」に幻想を抱くのは時間の無駄です。

 
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