2014.6.26

憲法無効論」とは別になりますが、南出喜久治なる人物が「新無効論」を提唱しています。一介の弁護士でありながら、大胆な意見なので紹介します。

「新無効論」とは“現行憲法は講和条約として有効で、大日本国帝国憲法は今も生きている”とする無効論です。
とてもユニークな考えですが、結局のところ現行憲法を「憲法として無効、講和条約として有効」とするためには“国会の決議”が必要となります。
南出は現国会で決議すれば可能であるとしますが、「憲法無効論」と同様な論理矛盾が出てきます。無が無を決議することはできません。その他、いくつもの疑問点があります。

ただし、ここまでであれば「無効論の一つ」として、これ以上とやかく言うこともありません。しかし、南出の次の発言は看過できません。

極論を言えば、例えば今上陛下が、「皇室は廃止する、一切をなくし退位して、日本を共和制にしたいんだ、これからは一切象徴としての機能は果たさない」と、もしおっしゃったとしたら、我々はその詔を「遵守すべき否か」という極論を突きつけられた場合、これはものすごく不敬な言い方かも知れないけども、天皇を殺してでも国体を守ると僕は言い切りたいわけです。
つまり反日あるいは国体破壊をする天皇がいたら、諫死して、つまり諌め死にしてもできないときには、そこまでの決意がなければ国体を護持できない。
渡部昇一、南出喜久治『日本国憲法無効宣言』、ビジネス社、105頁

南出は、対談本の中で、状況によっては天皇陛下を殺害すると恫喝しています。これほど不敬な発言をする南出とは、どのような精神構造なのでしょうか。

ブログ管理人は、ただただ慄然とするばかりです。
 
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