2017.8.15

 

以下、引用する。

 

…院政期は時代の要請で権力が集中したがゆえの腐敗でしたが、両統迭立は単なる堕落です。
 (皇室の)風紀の乱れは、治安の乱れ。ときどき「天皇陛下は京都の御所にお戻りください。江戸城のような軍事要塞は天皇にふさわしくない。御所は誰も低かったけど民衆の心が天皇陛下をお守りした」という意見を聞くのですが、やめたほうがいいでしょう。


丸括弧内および太字強調 管理人
倉山満『日本一やさしい天皇の講座』扶桑社、2017年、74頁

 

ブログ管理人が考えるに、天皇には皇祖皇宗から綿々と続く、“国を私しない”という「君治の徳」のみが求められる。つまり、天皇と臣民では、その徳の種類が違うのだ。

 

だから、風紀を持ち出して、天皇を語るのは誤りである。今も昔も。

 

もちろん、「傾国の美女」もあるから注意は必要である。しかし、管理人は天皇や皇族に品行方正を求めるのは間違っていると思う。それは、皇室を閉塞させるだけである。

 

現代では、衆人環視によって、皇族の方々は日々、“窮屈”な思いをされているはず。そこに、品行方正が求められることは、とても息苦しくなるはずだ。

 

倉山が意図したかどうか分からないが、この一言には皇室を弱める“罠”があるのだ。

 

 

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